トップページ>地魚とお酒の研究会>6月のテーマ「ふぐと新品種米と今年の金賞酒」
これは定説であるが、しかし定説には例外もある。なぜならば日本列島は縦に長く、旬にも2,3ヶ月ずれがある。九州のふぐと三陸のふぐが同じ日に産卵するとは考えづらく、また、それが日本の良いところでもある。通常、トラフグは2月に絶頂を迎える。それは白子が一番大きくなるからであり、身質に限って言えば12月、1月が美味とされる。しかし、5月に白子が最大になるふぐもあり、魚体によりいろいろだが、大体はやはり2月がふぐの旬というべきと思われる。しかし、逆にそこが狙い目で、お客様も東京・大阪の一流店も3月を過ぎればふぐに手を出さなくなる。需要が減ればもちろん値段も下がる。3月以降はいくら良いふぐがいても、値段は冬場の三分の一である。
冬のふぐに代わる夏の高級魚はおこぜで、淡白な味とかりっとした身は、夏にはこたえられない涼味を醸し出す魚である。しかし、おこぜの産卵は梅雨前後であり、産卵を終えた魚が美味とはいいがたく、、真冬のおこぜの方が格段にうまい。特に、煮付けはこたえられない。夏が旬とされる黒鯛も、釣れるのは夏であるのに対し、食べるのは真冬が美味である。うなぎをはじめ、人為的に作られた旬は少なくない。